2009年9月19日

テクニックはあるが、サッカーが下手な日本人

 

えー、ようやく読み終えました。というかもったいなくてゆっくり読んでたってのもあるかな。早速読み返しています。このブログでも何回も書いているPTP理論(戦術的ピリオダイゼーション理論)に出会うまで、その理論の詳細が書かれています。知的な野心家の書く文章はすばらしいです。なんか倉敷さんの実況を文章にするとこんな感じになるのかな?って印象です。村松さんの素晴らしい所は自分の知り合ったこの理論の正しさの定義づけが押し付けでないところ、しっかりとメリットとデメリットを考えた上で「日本人に最も適した戦術の一つ」という考え方で説明しているので説得力が違います。

確かにサッカーを一つ一つの要素に分けて教えることが常態化していた自分等には、目からうろこな部分が多々ありました。ただし、著書にもあるように、最も優れた練習方法は「ストリートサッカー」である事はどの指導者も納得すると思います、ドイツだったか練習は指導者が口を出さずにずっとストリートサッカーをやらせている。という国もありますし、世界各国がストリートサッカーが減少した事が現在の子供たちのプレーの創造性の欠如、技術の低下に繋がっていると分析しています。そのストリートサッカーにより近い練習法だと思えばそんなに難しい話ではないのかもしれません。

「カオスでありフラクタル」「コンセトプトとサブコンセプト」確かに理論だけあって刺激的で難解な言葉が散りばめられていますが、要は「子供たちに楽しく効率的に本当のサッカーを教えようよ」と言う感じなんだなと理解しました。確かに要素還元的なトレーニングは低学年ほど嫌がりますからね。

ただし、全面的にPTP理論的トレーニングのみで練習して最大効率が得られるかというと正直疑問符がつくのも事実です、フットボールはフットボールをで上手になるとは言えそれはクローズドスキルを軽視する方向にはならないかと。専門的なボールさばきはやはり実戦で使用する前に反復の練習が繰り返し必要となりますし、その他要素還元的なトレーニングは必須になってくるかと。クローズド2割、PTP的トレーニング4割、ゲーム4割くらいの比率で今後のトレーニングを行ってみようかなと。

ネタばれになるので省きますが、文末の一言にグッと来ました。同年代にこれほど日本サッカーを愛してゼロから模索しながら築き上げた人間がいる事に尊敬の念を覚えます 。これからも村松さんの動向に目が離せませんね。しっかし、これ読んでビデオ見てブログ見てバルサスクールに我が子を入校させない自信が無い(笑)

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