コーチのお仕事に欠かせないのが審判。もちろん主審も副審もやります。3級審判の資格も取得しようかなーなんて思っているわけですが今日は審判のお話。決まりには厳格な国民性の日本人ですが、子供の審判となると話が違ってきます。オフサイドもわからず砂遊びを始めてしまうような子供たちにサッカーをやらせるとルールなんて適用していたら前に進みません。なるべく楽しくプレーを中断させる事無く進めることを第一義にレフェリングするわけですが、なかなか微妙なのが3年生くらいの年代。オフサイドも理解してきて、反則を上手にアピールする子やルーズボールに対しての不満がちらほら見えてくるお年頃です。
保護者の応援も加熱してくるのがこの年代、それまでは勝負にこだわらなかった親御さんもルールをおぼろげに覚えてきたりします。先週の試合の際に3年生のリーグ戦の審判をしました。かなり熱い父親が一名いらっしゃいまして、味方チームの応援に声を枯らしております。基本的に熱い人は好きなので「熱心だなー」くらいの感じでレフェリングしていたのですが、試合が事の他接戦になりまして、その父親のボルテージも最高潮に達しようとしております。そこで味方チームの攻撃でペナルティーエリア内で蹴りあいになり、強烈なシュート!それを相手チームの選手が危機回避のために顔面に来たボールをとっさに手で弾いてしまいました。まー、プロではあり得ない行動であり一発レッドでもおかしくないんですが、子供の場合意図的にハンドすると言う行為はほとんど無く、危機回避か条件反射になります。条件反射で届かないボールを手で取ってしまった場合や弾いてしまった場合はハンドですが、危機回避で体の正面に来たボールに触る(というか防御する)行為はハンドには当たらないと解釈しています。
「あらー、手で弾いたけど故意のハンドじゃないね」と思って流そうとしたところ、その父親が「ハンド!ハンド!!」と叫ぶ!!手で触った子供半べそ!!味方チームの動きが止まる!!うーん、カオスとフラクタルが混在してます。「ノーファールだよ、続けよう!!」と言ったら敵チームの子がポーンとクリアしました。そうなると収まらないのがその父親、「何でハンドじゃないんだよ、審判!!」とお叫びになりました。まー、試合後に説明でもしようかなと思っていましたが、その後の応援が明らかに棘がある(笑)
試合終了後に本部に戻ったら、そのチームのコーチが「すみません、ちゃんと説明しておきますね」と言われたんでお任せしましたがちょっと考えさせられましたね。思えば自分も日本代表やアビスパなど思い入れのあるチームの応援をしている時は、灰色だったら都合の良いように解釈してしまうもの。好きであればあるほどその灰色は様々な色に変化します。その父親も自分の子供やチームが好きだからつい出てしまったのでしょうが、相手チームの子供の気持ちを考えるとやっぱり自重して欲しいところです。
そんな気持ちで今回の川崎-鹿島戦の岡田ジャスティスさんの裁定を見ると見方が変わるかもしれません。雷雨ではなく降雨のための中止だとしても。どっちのチームも、Jリーグ側も困ってしまう迷裁定だったとしても・・・ それは無いか?
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